関わる「人」を大切に、そして関わる「人」に求められる薬局へ
「人とのご縁」から薬局が誕生
私、本当に人に恵まれているんです。
現在、埼玉、東京、千葉に計8店舗を構えているメディカルブリッジの創業者である土橋社長がよく口にする言葉。
新卒で製薬会社に入社した土橋社長。
将来的には自分で薬局をやってみたいという想いが漠然とあった中、約10年の月日が経過していた。
ある時、調剤薬局の社長をしている知り合いから声がかかった。
「土橋さんの友達の薬剤師を紹介してくれないかな?」
「探してみたんですけど、いないですね、、、」
「じゃあ、土橋さん、うちに入りませんか?」
当時は調剤薬局のことは全くわからないという状況。
それでも、このご縁を大事にしたいと快諾した。
調剤薬局で働き始めた当初は、専門用語や薬剤師の働き方がわからず、苦労した。
それでも将来は自分で薬局をやってみたいという想いを持ち続け、
2年間で管理薬剤師、薬局長、人事担当と調剤薬局における様々な仕事を経験してきた。
そんな時、前職の先輩から三郷のクリニックが院外処方を出すという話をもらった。
「挑戦してみたい」その想いで、その話を受けた。
そこで必要になるのは「人」。
ちょうどその頃、転職を考えていた部下の薬剤師1人と事務1人に独立する話をしたところ、
「土橋さんと一緒に働きたいです」と言ってくれた。
その2人は創業から20年を超えた今でも両腕として働いている。
関わる人や共に働いていた人に恵まれて、創業のきっかけが生まれ、
共に働く人に恵まれて、今の会社が続いている。
そんなエピソードを語る土橋社長からは、人柄の良さがにじみ出ていた。
やりがいのある仕事、やる気の出る職場
人に恵まれて、今がある。私は運が良いんです。
土橋社長はこのように話しているが、
その背景には、関わる人を大切にしたいという想いがある。
大切なのは「人」ですよね。
だから、うちは理念に「顧客満足」だけではなく、「従業員満足」も入れています。
従業員満足において大切なことは2つの「や」です。
「“や”りがいのある仕事」と「“や”る気の出る職場」だと思うんです。
そこで、「やりがいのある仕事」とはどんなことかを聞いた。
やりがいって、感謝されることが一番ですよね。
患者さんから喜ばれることもそうだし、社内の人から感謝されることもそうですね。
だから、患者さんに感謝されるような関わりをしていこう!
という話はいつもしています。
続いて、「やる気の出る職場」とはどんな職場なのかを聞いた。
公正な評価をすることが一番ですね。
頑張っている人が報われること、それがやる気のある職場に繋がると思うんです。
ただ、頑張っている人をしっかり評価するって意外と難しいんですよね。
「従業員は同じ釜の飯を食う仲間であり、大切な人」だと思っています。
だからこそ、どうすれば公正な評価ができるのかを常に考えて、従業員と関わることを心がけています。
土橋社長は続けて話す。
+αでプライベートも重要だと思うんですよ。
遠くに飛ぶには助走が必要ですよね。
それと一緒で、仕事のモチベーションを高めるには、プライベートが充実しているってことも大事だと思うんですよ。
例えば「海外旅行に行くので有休使います!」ってぐらいの方が気持ちいいですし、
そういったことを皆が言える環境を大事にしています。
あそこの薬局に行けば、何とかしてくれる
「うちの薬局では対応できません」と言うことがない、そんな薬局でありたいですね。
売上を伸ばしていくことよりも、社会に求められる、お客様が必要としている薬局づくりを大切にし、一つひとつの店舗のあり方を掘り下げていくことを大切にしているメディカルブリッジ。
現在、日本では高齢化が進んでいる。
だから、同社は在宅医療の推進、様々な薬に対応できる無菌調剤室の設置、予防医療の場としての健康イベントの開催など、社会に求められていることに進んで取り組んできた。
また、土橋社長は社会というマクロな点に限らず、
患者さん一人ひとりというミクロな点にも焦点を当てている。
「こどもが薬局を知れる場が欲しい」という声によって生まれた【こども薬剤師体験】
こども薬剤師体験の存在を知った高校の先生の要望によって生まれた【高校生向けの薬剤師体験】など、独自の取り組みを行ってきた。
さらに「年を取ってしまってお米を運ぶのが大変なんだよ」という声を聞いた際は、
薬局に精米機を設置し、薬局に米を仕入れ、薬局で精米し、希望者に自宅まで届けるといったサービスを展開した。
「あそこの薬局に行けば、何とかしてくれる」と言われることを目指し、
日々、進化を続けている。
人との「ご縁」で店舗が増える
メディカルブリッジが8店舗を展開するに至った背景には、一般的な薬局と異なる珍しい理由があった。
それは「ご縁」による店舗展開。
前職の先輩からの話がきっかけで創業した同社。
2店舗目は担当する税理士からの「買い取りませんか?」と打診されてM&Aをした薬局。
3店舗目は一級建築士として働いている小学校時代の友人からの依頼によってつくられた在宅医療を推進する薬局。
他にも、関わりのある医師の後輩からの紹介など、人との繋がりによって店舗を増やしてきた。
一生懸命頑張っても、店舗を増やすことは大変だと思う。
うちの場合は、本当に人やタイミングに恵まれていると思うんです。
土橋社長は謙虚な姿勢を忘れない。
ただ、このような会社経営をするには
周りから求められるような、信頼されている存在であること、
求められたことにすぐに応えられる、挑戦をしている存在であることが必要になってくる。
「ご縁」を大切にし、
期待に応えたいといったスタンスが、同社を発展させてきた。
やりたいことは何ですか?
なぜ、うちで働いているのか?
従業員が働く理由は人それぞれ異なる。
だから、一人ひとりの「やりたい」を実現できる会社運営を大切にしている。
そのための仕組みとして
メディカルブリッジには4つの「部」と14の「課」が存在する。
例えば、薬剤部には薬事企画課、学術情報課、
経営管理部には経営推進課、予防医療課など、
薬剤師としてやらないといけない業務にとどまらず、
従業員が自ら動き、アイデアの共有、OTCの販売促進、点数改訂の対策などを進めている。
実は、この仕組みをつくった背景には、
従業員の「やりたい」「なりたい」を実現したいという想いがあった。
一般的に薬局長など、薬局薬剤師における上位職のポストは
店舗数を増やさない限り、限られてしまう。
店舗を増やすことよりも、提供するサービスを深めていくことを大切にしている同社は
幅広い部や課を設けることで、店舗を増やさずとも、多彩なキャリアに挑戦できる仕組みを整えているのだ。
こんなことやってみたらどうなるかな?うまくいくかな?
そんなワクワクやドキドキがあれば、楽しく仕事ができると思うんですよ。
何をしたいかは決まってなくてもいい。
何かに挑戦してみたい。自分なりのキャリアを歩んでみたい。
そんな想いを持つ人と共に働きたい。
「やりたいことは何ですか?」
一人ひとりの想いを実現できる。
そんな環境がメディカルブリッジにある。